2026年11月1日、ダイキンから2027年モデルの新しいエアコン「RPシリーズ」と「APシリーズ」が発売されます。

従来のRXシリーズがRPシリーズへ、AXシリーズがAPシリーズへ切り替わり、冷暖房の快適性や省エネ性能に関する新しい制御機能も採用されています。

「RPとAPは何が違うの?」

「加湿機能がないAPでも十分?」

「2026年モデルから何が変わった?」

このように迷っている方も多いのではないでしょうか。

私は普段、マンションを中心にエアコンの販売や設置工事に携わっています。

その経験からお伝えしたいのは、エアコンは性能だけでなく、設置できるかどうかも重要だということです。

特にRPシリーズは、配管の施工方法によって取り付けられない部屋があります。

この記事では、ダイキンの公式カタログをもとに、2027年モデルの新機能やRP・APの違い、購入前に確認したい施工条件までわかりやすく解説します。

ダイキン2027年モデル「RP・AP」は11月1日発売

2027年モデルでは、ダイキンの上位機種が新しいシリーズ名に切り替わります。

2026年モデル2027年モデル特徴
RXシリーズRPシリーズ無給水加湿を備えた最上位モデル
AXシリーズAPシリーズ加湿機能のない高機能モデル

RPシリーズは「うるさらX」として、無給水加湿を備えたモデルです。

一方のAPシリーズは、加湿機能こそありませんが、冷暖房や除湿、省エネ機能が充実しています。

どちらも高機能なエアコンですが、加湿機能が必要かどうかが、選ぶ際の大きな判断ポイントになります。

また、2027年度を目標とする新しい省エネ基準への対応も、今後のエアコン選びでは重要になります。

2027年の省エネ基準やエアコン価格への影響については、こちらで詳しく解説しています。

→ 2027年エアコン省エネ基準で何が変わる?

RPとAPの違いを比較!どちらがおすすめ?

まずは、RPシリーズとAPシリーズの主な違いを比較してみましょう。

比較項目RPシリーズAPシリーズ
位置づけ最上位モデル高機能モデル
無給水加湿ありなし
換気機能ありなし
さらら除湿ありあり
2027年省エネ基準全機種達成全機種達成
最大畳数26畳用26畳用
加湿ホース必要不要
既設隠蔽配管原則不可条件次第で対応

※冷暖房能力や年間消費電力量は、畳数・型番によって異なります。

ダイキン2027年RPシリーズとAPシリーズの加湿・換気機能の違い

エアコンはどこで買うのがお得?

住宅設備用と量販店向けでは、 型番や購入方法が異なります。 価格だけでなく工事費や保証も比較しましょう。

エアコンはネットと量販店どっちで買う?

2027年RPとAPの価格差は最大55,000円

2027年モデルのRPシリーズとAPシリーズでは、畳数によって価格差が異なります。

畳数RPAP価格差
6畳517,000円473,000円44,000円
8畳561,000円506,000円55,000円
10畳605,000円550,000円55,000円
12畳660,000円638,000円22,000円
14畳
100V
682,000円660,000円22,000円
14畳
200V
682,000円660,000円22,000円
18畳781,000円759,000円22,000円
20畳847,000円825,000円22,000円
23畳935,000円913,000円22,000円
26畳1,034,000円1,012,000円22,000円

※価格はメーカーの事業者向け積算見積価格(税込)です。 実際の販売価格や工事費とは異なります。

6畳用は44,000円、8畳・10畳用は55,000円の差がありますが、12畳用以上では価格差が一律22,000円となっています。

RPシリーズには無給水加湿や換気機能が搭載されているため、この価格差ならRPを選びたいと考える方もいるでしょう。

ただし、RPシリーズは加湿ホースの施工が必要です。

特にマンションの隠蔽配管では設置できない場合があるため、価格だけで選ばないことが大切です。

また、RPとAPの省エネ基準達成率や年間消費電力量は、同じ畳数・電源仕様で比較すると同じです。

加湿・換気機能が必要ならRP、不要ならAPという選び方が基本になります。

RPシリーズは加湿・換気機能が魅力

RPシリーズの大きな特徴は、ダイキン独自の「うるる加湿」です。

屋外の空気に含まれる水分を利用するため、一般的な加湿器のようにタンクへ水を補給する必要がありません。

冬場にエアコン暖房を使うと、室内の乾燥が気になる方も多いと思います。

RPシリーズなら、暖房と加湿を組み合わせて室内環境を整えられます。

ただし、屋外の温度や湿度によって加湿量は変わるため、必ずしも希望する湿度まで加湿できるわけではありません。

また、換気機能も備えているため、空調とあわせて空気の入れ替えをサポートできます。

APシリーズは加湿不要なら有力候補

APシリーズは、RPシリーズから加湿・換気機能を省いた高機能モデルです。

加湿器を別に使用している家庭や、加湿機能を必要としない方なら、APシリーズでも十分満足できる可能性があります。

また、RPシリーズと違って加湿ホースの施工が必要ないため、設置条件の面でも選びやすいモデルです。

加湿機能を使わないのであれば、APシリーズを優先して検討する価値があります。

ただし、実際の価格差や電気代も比較して判断しましょう。

2027年モデルで注目したい新機能

2027年モデルでは、単にシリーズ名が変わっただけでなく、冷暖房の快適性や省エネ運転に関する制御も進化しています。

① ヒートブースト制御で暖房の立ち上がりを改善

冬場、エアコンをつけても部屋がなかなか暖まらないと感じたことはありませんか?

2027年モデルでは、外気温に応じたヒートブースト制御が採用されています。

寒い時期でも暖房の立ち上がりをサポートし、快適な室温へ近づける機能です。

特に朝起きたときや、帰宅直後など、早く部屋を暖めたい場面で期待できます。

② プレミアムPIT制御で室温を安定させる

エアコンは設定温度に近づくと運転能力を下げますが、能力の調整がうまくいかないと、暑くなったり寒くなったりすることがあります。

新しいプレミアムPIT制御は、より小さな能力での運転を可能にすることで、室温の安定性を高める機能です。

設定温度に到達した後も、快適な室温を維持しやすくなります。

③ エコブースト制御で省エネ運転をサポート

エコブースト制御は、運転時の効率を高め、無駄な電力消費を抑えるための機能です。

エアコンは運転開始時だけでなく、設定温度に近づいてからの制御も重要です。

新しい制御によって、快適性と省エネ性能の両立が期待できます。

ただし、新機能が搭載されたからといって、必ず電気代が大幅に安くなるわけではありません。

実際の省エネ性能は、年間消費電力量なども確認して比較することが大切です。

RPシリーズは取り付けできない部屋がある!隠蔽配管に注意

エアコン交換時に注意したいマンションの隠蔽配管と加湿ホースの施工イメージ

ここは、エアコンの施工に携わっている立場から、特にお伝えしたいポイントです。

ここだけは読んでほしい!

RPシリーズは、すべての部屋に取り付けられるわけではありません。

特にマンションの隠蔽配管では、 加湿ホースを通すことができず、 取り付けられない場合があります。

また、既存の加湿ホースも仕様によっては 再利用できません。

購入前に必ず配管方式と設置条件を確認しましょう。

隠蔽配管とは?

隠蔽配管とは、エアコンの冷媒配管やドレン配管が、壁や天井の内部を通っている施工方法です。

室内や建物の外観をすっきり見せられるメリットがありますが、エアコンの交換時には制約が生じることがあります。

RPシリーズには、通常の冷媒配管に加えて、加湿・換気用のホースが必要です。

そのため、既存の隠蔽配管を利用して交換する場合、加湿ホースを通すことができず、RPシリーズを取り付けられないケースがあります。

ダイキンも、既設エアコンに加湿機能がなく、配管が壁や天井に埋設されている場合は、加湿ホースを施工できないと案内しています。

隠蔽配管ならAPシリーズも検討しよう

APシリーズには加湿ホースが必要ないため、隠蔽配管の部屋でも設置できる可能性があります。

ただし、APシリーズなら必ず設置できるというわけではありません。

既設配管の径や長さ、劣化状況、ドレン排水の条件などによっては、配管の交換や追加工事が必要になる場合があります。

また、RPシリーズでも新しい配管経路を確保できれば、設置を検討できるケースがあります。

購入前には、必ず施工業者に配管状況を確認してもらいましょう。

RPシリーズは配管穴の大きさにも注意

エアコン配管穴に通す冷媒配管・ドレンホース・加湿ホースの構成イメージ

RPシリーズでは、加湿・換気用ホースを通すスペースも必要です。

ダイキンでは、加湿・換気機能付きエアコンの配管貫通穴について、次の寸法を推奨しています。

エアコンの能力推奨配管穴径
2.2~5.6kW直径65mm以上
6.3~9.0kW直径70mm

※ダイキンの加湿・換気機能搭載機種に関する施工案内に基づきます。実際のRPシリーズの設置可否は、型番別の据付説明書と現場条件で確認してください。

配管穴が小さい場合や、穴を広げられない場合も注意が必要です。

マンションでは外壁への穴あけや拡張に管理組合の承認が必要なこともあります。

エアコン本体の価格だけで判断せず、設置工事まで含めて確認することが大切です。

エアコンを交換するときは、配管だけでなく、室内機とカーテンレールの位置関係にも注意が必要です。

設置スペースの確認ポイントはこちらで詳しく解説しています。

→ エアコンとカーテンレールが干渉する場合の対処法

2026年RX・AXと2027年RP・APは何が変わった?

ダイキン2026年RX・AXと2027年RP・APの価格差を比較するイメージ
畳数RX→RP
値上がり
AX→AP
値上がり
6畳据え置き据え置き
8畳据え置き据え置き
10畳据え置き+11,000円
12畳+33,000円+55,000円
14畳+22,000円+44,000円
18畳+66,000円+77,000円
20畳+44,000円+44,000円
23畳+55,000円+55,000円
26畳+77,000円+77,000円
29畳廃止廃止

※2026年モデルと2027年モデルの 事業者向け積算見積価格(税込)を比較。 14畳用は100V・200Vとも同じ差額です。

2027年モデルでは、従来のRX・AXシリーズから名称が変更され、運転制御にも改良が加えられています。

特に注目したいのは、暖房の立ち上がりや室温の安定性、睡眠時の快適性に関する機能です。

例えば、新しいヒートブースト制御(外気温連動)は、ダイキンの比較試験で従来モデルより暖房の立ち上がり時間を約20%短縮しています。ただし、効果は使用環境によって異なります。

また、新しい微風おやすみ運転(N字制御)では、睡眠時の体温変化に配慮した温度制御が採用されています。

一方で、2026年モデルのRX・AXも高機能なエアコンです。

そのため、旧モデルの在庫が残っていて価格差が大きい場合は、2026年モデルも十分に検討する価値があります。

新しいモデルが必ずしもすべての人にとって最適とは限りません。

必要な機能と購入価格を比較して判断しましょう。

2027年RPと2026年RXを比較!価格は上がった?

2027年RPシリーズは、従来のRXシリーズと比べて価格が変更されています。

ただし、すべての畳数で値上がりしたわけではありません。

6畳・8畳・10畳用は価格据え置き。12畳用以上では22,000〜77,000円の値上がりとなっています。

特に26畳用では、2026年RXシリーズの957,000円から2027年RPシリーズの1,034,000円へ、77,000円の値上がりです。

なお、これはメーカーの事業者向け積算見積価格であり、実際の販売価格とは異なります。

2027年APシリーズも2026年AXから値上がり

2027年APシリーズは、2026年AXシリーズから価格が変更されています。

6畳・8畳用は価格据え置きですが、10畳用以上は11,000〜77,000円の値上がりとなっています。

一方、省エネ基準達成率・APF・期間消費電力量は新旧モデルで同じです。

そのため、2027年モデルの新しい快適機能を重視するか、2026年モデルの実売価格を重視するかが購入時の判断ポイントになります。

また、2027年APシリーズでは29畳用が廃止され、最大26畳用までのラインナップとなりました。

広いLDKで29畳用を検討している方は、必要な能力を確認してから機種を選びましょう。

省エネ性能は2026年モデルと同じ

畳数基準達成率APF年間消費電力量
6畳104%6.9603kWh
8畳103%6.8695kWh
10畳101%6.7790kWh
12畳100%6.61,032kWh
14畳
100V
100%6.61,146kWh
14畳
200V
110%7.31,036kWh
18畳104%6.61,605kWh
20畳101%6.21,922kWh
23畳100%5.92,276kWh
26畳100%5.72,655kWh

※2026年RX・AXと2027年RP・APで 共通するカタログ上の数値です。 省エネ基準達成率は2027年度基準。

意外かもしれませんが、2027年RPシリーズと2026年RXシリーズでは、同じ畳数・電源仕様のモデルを比較した場合、省エネ基準達成率・APF・期間消費電力量が同じです。

例えば14畳用(200V)では、どちらも省エネ基準達成率110%、APF7.3、期間消費電力量1,036kWhとなっています。

つまり、2027年モデルになったことで、カタログ上の年間消費電力量が改善されたわけではありません。

今回のモデルチェンジでは、省エネ性能の数値よりも、新しい運転制御や快適機能の違いに注目したいところです。

2027年RPでは29畳用が廃止

2027年モデルの変更点

2026年のRX・AXシリーズに設定されていた 29畳用(9.0kW)が廃止されました。

2027年RP・APシリーズの最大モデルは 26畳用(8.0kW)です。

広いLDKでは、部屋の広さだけでなく 断熱性能や窓の大きさも考慮して 必要な冷暖房能力を確認しましょう。

なお、2026年RXの29畳用は2027年度省エネ基準達成率が94%で、基準に達していませんでした。

29畳用がなくなったからといって、必ずしも26畳用で代用できるとは限りません。

部屋の広さだけでなく、断熱性能や窓の大きさも考慮して選ぶことが大切です。

→ エアコンの畳数はどう選ぶ?適切な能力の決め方

RPとAPはどちらを選ぶべき?

ここまでの違いを踏まえると、RPシリーズとAPシリーズは次のような方におすすめです。

RPシリーズがおすすめな人

RPシリーズがおすすめな人

  • 冬場の乾燥が気になる
  • 加湿器への給水が面倒
  • 加湿・換気機能を重視したい
  • 最上位モデルの快適機能を使いたい
  • 加湿ホースを施工できる部屋に設置する

RPシリーズは、冷暖房だけでなく室内の湿度環境にもこだわりたい方に向いています。

APシリーズがおすすめな人

APシリーズがおすすめな人

  • 加湿機能は必要ない
  • 冷暖房・除湿・省エネ性能を重視したい
  • 加湿器を別に使っている
  • RPより購入費用を抑えたい
  • 隠蔽配管の部屋に設置したい

APシリーズは、加湿機能が不要でも高機能なエアコンを選びたい方におすすめです。

ただし、価格差や設置条件を確認したうえで判断しましょう。

2027年モデルRP・APの価格と購入時の注意点

エアコンの購入先となる家電量販店と住宅設備専門業者の比較イメージ

RP・APシリーズは2026年11月1日に発売予定です。

発売前のため、楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどでの実際の販売価格や在庫状況は、まだ十分に比較できません。

発売後は、各ショップの価格や工事条件を確認していきたいと思います。

なお、エアコンをネットで購入する場合は、本体価格だけでなく、標準工事費・追加工事費・保証内容も確認しましょう。

特にRPシリーズは、加湿ホースの施工条件によって追加工事が必要になる可能性があります。

本体価格が安くても、設置費用まで含めると必ずしも最安になるとは限りません。

※発売後、RP・APシリーズの実売価格と購入先を追記予定です。

ダイキンのエアコンは、家電量販店ならどこでも購入できるわけではありません。

例えばヤマダデンキでは、ダイキン製エアコンを取り扱っていません。

その理由や、ダイキンを購入できる販売店についてはこちらで解説しています。

→ ヤマダ電機にダイキンのエアコンがない理由

まとめ|加湿が必要ならRP、不要ならAPがおすすめ

ダイキンの2027年モデル「RPシリーズ」と「APシリーズ」は、どちらも冷暖房や省エネ性能に優れた高機能エアコンです。

大きな違いは、加湿・換気機能の有無と設置条件です。

加湿機能を重視するならRPシリーズ、加湿が不要ならAPシリーズを中心に検討すると選びやすいでしょう。

ただし、RPシリーズは隠蔽配管などの施工条件によって設置できない場合があります。

購入前には必ず設置場所と配管状況を確認してください。

2027年モデルは、発売後の実売価格や2026年モデルとの価格差にも注目したいところです。

機能・価格・施工条件の3つを比較して、自分の部屋に合ったエアコンを選びましょう。