最近のエアコンって「内部クリーン」や「自動お掃除機能」が付いているものが多いですよね。
「じゃあ業者に頼まなくてもキレイになるんじゃ?」と思っている方、実はそれ…大きな勘違いなんです。
今回は、この2つの機能の違いをわかりやすく解説したうえで、
なぜプロのエアコンクリーニングが必要なのかを、実際の例えも交えながら紹介します。

内部クリーン機能とは?
内部クリーンとは、冷房や除湿を使ったあとにエアコン内部を乾燥させる機能のことです。
冷房中は、熱交換器(アルミフィン)に水分が付きます。
このまま放っておくと内部がジメジメして、カビの温床になってしまうんですね。
そのため内部クリーンでは、送風や弱い暖房で乾燥させて湿気を飛ばすことで、
カビの発生を抑えようとしています。
💡わかりやすい例え
内部クリーンを使う前のエアコン内部は、
お風呂に入ったあとの浴室と同じ状態です。

湯気で湿気がこもり、鏡も壁も水滴だらけ。
そのままにしておくと、次の日にはカビが発生してしまいますよね。
内部クリーンは、いわば「浴室の換気扇」を回して乾かしているようなもの。
つまり、乾かしているだけで掃除しているわけではないんです。
自動お掃除機能とは?
もう一つの人気機能が「自動お掃除機能」。
これはフィルターのホコリを自動で取り除く機能です。
掃除機のようなブラシが動いてホコリを集めたり、
機種によってはダストボックスに溜めたり、ホースで外に排出するものもあります。
「すごい!」と思うかもしれませんが、
実はこれも掃除しているのは“フィルターだけ”なんです。

💡ここが勘違いポイント
自動お掃除機能があっても、
ファン・熱交換器・吹き出し口・ドレンパンなど、
内部の汚れにはまったく手が届きません。
つまり、ホコリを吸う口(フィルター)はキレイでも、
空気を出す出口がカビだらけという状態も珍しくないんです。
内部クリーンと自動お掃除機能の違い
項目 | 内部クリーン | 自動お掃除機能 |
---|---|---|
掃除対象 | 熱交換器の乾燥 | フィルターのホコリ除去 |
目的 | カビ防止・湿気対策 | 目詰まり防止・風量維持 |
洗浄効果 | ✕(乾燥のみ) | △(表面のホコリのみ) |
内部清掃の必要性 | あり | あり |
どちらも“補助機能”としては優秀ですが、
「これで中までキレイ!」と思うのは危険です。
それでもプロのクリーニングが必要な理由
① ファンとドレンパンは湿気とホコリの温床
エアコンの内部には、風を送るファンや水分を受けるドレンパンがあります。
ここは内部クリーンでも届かず、常に湿気+ホコリが溜まりやすい部分。
時間が経つと黒カビがびっしり…。

吹き出し口から出てくる風に、カビの胞子が混ざることもあります。
② 汚れが冷却効率を下げる
熱交換器に汚れが付くと、冷えが悪くなります。
冷却効率が下がると電気代もアップ。
「なんか最近、風が弱い」「冷えるのが遅い」
そんな時は、内部が汚れているサインです。
③ 自動お掃除付きほど内部が複雑
一見ハイスペックな「お掃除機能付きエアコン」ほど、
中はモーターや配線が多く、分解が難しい構造になっています。
そのため、分解クリーニングをしないと根本的な汚れが取れません。
自分でカバーを外すのは危険なので、必ずプロに依頼しましょう。
プロのエアコンクリーニングで得られる効果

- 風量が回復して冷暖房効率がUP
- カビ臭さ・ホコリ臭が消える
- 電気代の節約につながる
- 家族の健康にも良い(アレルギー対策にも◎)
まさに、掃除ではなく“リセット”です。
一度プロに洗ってもらうと、風の強さも音も全然違います。
どれくらいの頻度で頼むのが理想?
- 一般家庭 → 2年に1回
- 喫煙・ペット・花粉時期に使用が多い家庭 → 年1回
冷房を多く使う夏前、またはシーズン終了後に依頼すると効果的です。
まとめ:内部クリーンも自動お掃除も“補助機能”
内部クリーンは乾燥、
自動お掃除はフィルター掃除。
どちらも大事な機能ですが、エアコン内部の汚れまでは取れません。
お風呂を使った後に換気扇を回すだけでは、
床のヌメリは取れないのと同じように、
エアコンも内部の掃除はプロの手が必要です。
定期的にプロのクリーニングを取り入れて、
エアコンを長持ちさせながら、電気代も節約していきましょう。
