エアコンを買うとき、つい「本体価格」ばかりに目が行きがちですが、実は工事費も大きなポイントです。
「工事費込み」って書いてあるけど、本当に全部含まれているの?
「ネットで安く買って工事だけ別に頼んだら高くなった…」なんて声もよく聞きます。
この記事では、
- 標準工事に含まれる内容
- 追加料金がかかるケース
- ネット購入の落とし穴
- マンション特有の高額工事例
をわかりやすく解説していきます。
🔧 エアコン工事の相場はいくら?
まずは一般的な工事費の目安を見てみましょう。
量販店でもネットでも、だいたい以下の範囲が相場になります。
エアコン工事の費用相場
内容 | 費用相場(税別) | 備考 |
---|---|---|
標準取付工事 | 約12,000〜15,000円 | 配管4m以内、室内外同一階 |
取外し工事 | 約4,000〜6,000円 | 処分費別途の場合あり |
移設工事(同一階) | 約15,000〜20,000円 | 配管延長により変動 |
移設工事(別階) | 約20,000〜30,000円 | 穴あけ・再配管ありの場合 |
これが、いわゆる「標準工事+軽微な作業」の範囲です。
ただし、家の構造や設置位置によっては追加費用が発生します。
標準工事に含まれる内容
「標準工事」とは、以下のような基本作業が含まれるものを指します。
- 室内機・室外機の設置(同一階)
- 配管4m以内(穴あり)
- ドレンホース(結露排水)の取り付け
- 真空引き作業(冷媒漏れ防止)
- 試運転・動作確認
つまり、一戸建ての1階設置・既存穴ありなら、ほぼ標準内で済みます。
しかし、これ以外のケースでは追加費用がかかることが多いです。
追加費用がかかるケースと金額目安
追加工事費用の目安
追加工事内容 | 目安金額(税別) | 備考 |
---|---|---|
配管延長(1mごと) | 2,000〜3,000円 | 標準4mを超える場合 |
穴あけ(木造) | 2,000〜3,000円 | RC造は要相談・高額になる場合あり |
室外機2階設置(壁面・屋根置き) | 10,000〜20,000円 | 金具代含まず |
化粧カバー(室外) | 8,000〜10,000円 | 見た目重視,配管劣化防止 |
ドレンホース延長 | 500〜1,000円/m | 結露排水用 |
コンセント増設・電圧切替 | 5,000〜10,000円 | 100V→200V変更など |
処分費(旧エアコン) | 2,000〜3,000円 | リサイクル料含む場合あり |
室内化粧カバー(マンションなど) | 15,000〜25,000円 | 穴位置と設置場所が離れている場合に発生 |
このように、標準外工事が重なると合計2〜3万円以上になることもあります。
マンションでは室内の化粧カバーが高額になることも!
マンションでは、部屋の構造や内装デザインによってエアコンの取付パターンが非常に多様になってます。
壁の材質や梁の位置、配管の通り道などが物件ごとに異なるため、きれいに仕上げるにはその形状に合った化粧カバー部材を使い分ける必要があります。
さらに、曲げ加工やジョイント部の処理など、施工内容が複雑になるほど職人の技術や経験に左右される部分が大きく、結果的に費用が高くなる傾向があります。
見た目を重視するほど、手間とコストがかかる点を理解しておくことが大切です。
費用は施工内容によって変動はありますが15,000〜25,000円ほどかかることもあります。
なぜそんなに高いの?
- 意外と材料費が高い
- L字やコーナー加工など、曲げ作業が必要
- 施工手間が多く、職人技が求められる
デザイン性を重視したマンションやデザイナーズ物件では、
エアコンの位置を壁の中央寄りにすることも多く、
その分だけ配管が長くなり、化粧カバー+延長配管で3万円超になることも珍しくありません。
- 内装をきれいに仕上げたい人ほど工事費が上がる
- 見積もりの段階で「室内カバー込み」で確認を
- 複雑な場合は購入店に現場調査を依頼
商品をネットで買って工事だけ別に頼むのは損?
最近は「ネットでエアコン本体だけ購入 → 工事は別で依頼」という人も増えています。
確かに本体価格は量販店より安く見えますが、
トータルでは割高になることもあるので注意が必要です。
理由①:標準工事費が別料金になる
ネット購入では工事費が含まれていないため、
工事業者への依頼費用が割高になる(約15,000〜20,000円)事に加えて、
出張費(交通費)などが別途発生する恐れがあります。
結果的に「量販店の工事込みセットより高くなった」というケースも多いです。
エアコン本体は複数台購入すると交渉で値引きしてくれたりしますが、エアコン工事は手間がかかるので、そういうサービスはほとんどありません。
理由②:工事日が決まるまで商品は保管が必要
ネットでエアコンを購入し、工事を別業者に依頼する場合、
工事日が確定するまで商品を自宅で保管しておく必要があります。
繁忙期などは工事の予約が埋まりやすく、
最短でも数日〜1週間以上待つことも珍しくありません。
その間、エアコンの箱を置くスペースが必要になり、
特にマンションでは玄関やリビングを一時的に占領してしまうこともあります。
理由③:保証が分かれてトラブルになる
本体はネットショップ、工事は別業者。
この場合、トラブル時にどちらの責任か分からないという問題が発生します。
・冷えない→メーカー?
・ガス漏れ→工事業者?
・水漏れ→メーカー?工事業者
症状によってメーカーか工事業者か判断するのは難しいです。
保証の範囲が分かれ、対応が遅れたり、
最悪の場合は自己負担になることも。
✅おすすめの対策
- 「工事費込み商品」や「工事保証付き業者」を選ぶ
- 工事だけ依頼する場合は、見積書に“標準工事内容”を明記
- 追加費用の内容も事前に確認
- 自分の希望する取付方法を決めておく
(配管カバーの有無)
量販店とネットショップ、どちらがいいの?
量販店とネットショップ、どちらがいいの?
比較項目 | 家電量販店 | ネットショップ |
---|---|---|
工事費 | 工事込み・明朗 | 別料金が多い |
保証 | 本体+工事一体保証 | 別々(トラブル時やや不安) |
値段 | 本体は高め | 本体は安いがトータル割高も |
安心感 | 高い(メーカー連携) | 業者による差が大きい |
価格だけでなく、「保証」「手間」「安心感」も含めて比較するのが大切です。
とくに初めて設置する方やマンション住まいの方は、
工事込みセットの方がトータルで失敗しにくいです。
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工事トラブルを防ぐチェックリスト
量販店に依頼する場合でも、工事だけ別業者に頼む場合でも、
「自分がどう取り付けたいか」をあらかじめ決めておくことが大切です。
配管の見え方や化粧カバーの有無、室外機の設置場所など、
希望を伝えておくだけで仕上がりの満足度が大きく変わります。
あとは、下のチェックリストで事前に確認しておけば、工事当日のトラブルを防ぎやすくなります。
- ✅ 配管の長さを事前に確認
- ✅ 室外機の置き場所(ベランダ・屋根など)を確認
- ✅ 電源の種類(100V/200V)を確認
- ✅ 工事保証年数を確認(3〜5年がおすすめ)
- ✅ 見積もり内容を写真付きで記録
見積依頼する業者に図面や写真を見てもらえるようにしましょう。
スマホで見せるのではなく印刷しておくことが大事!
まとめ
エアコンの工事費は、本体価格と同じくらい大切なポイントです。
「標準工事込み」と書かれていても、設置場所や配管ルート次第で追加費用は発生します。
特にマンションやデザイン住宅では、室内化粧カバーや延長配管が高額になりやすいため、
見積もり時に「配管ルートの確認」をしておくことが失敗しないコツです。
そして、ネットで買う場合は、工事費・保証範囲・部材費をすべて含めたトータルコストで比較するのが正解。
少しの確認で、後悔しないエアコン設置ができます。
ぜひこの記事を参考に、賢く・安心できる工事を選んでくださいね。
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